生きるとは何か

刻々と過行く「いのち」のながれ

生きるとは何か - No.95 2019年10月12日発行

目の前にあるあらゆる事象は、私たち自身を含めて刻々と過行く「いのち」の流れなのです。漠然として見ていても、光によって運ばれた目の前の事象は脳のなかで再編成されているので、気づくことはできません。ここで出番になるのが仏教です。特にテーラワーダ仏教では身体と心の動きをありのままに観察するヴィパッサナ瞑想という実践法がありま […]

庶民のなかの仏教

生きるとは何か - No.88 2019年9月1日発行

1.庶民に愛される円空 江戸時代に庶民の中に仏の教えを広めるために、一人の僧侶が、素朴な木彫の仏像や神像を各地の寺や神社に奉納し、さらには村人の求めに応じて小さな仏像を与え、それが村のお堂に祀られています。 遊行の僧円空(1632~95)は1666年以降、30年各地を巡って修業を続け、造仏に励み、生涯で12万体の仏像を […]

心は電気仕掛け

生きるとは何か - No.92 2019年8月10日発行

 「心の寿命は一瞬です」というスマナサーラ長老の言葉を科学的視点から理解するためにまとめた資料です。 1. 心はどんなもの 心はどんなものかと問われれば、形もなければ匂いもない、身体のどこにあるかと考えてみると脳にあるのでしょうと答えると思います。私達はいつも何かを知覚して、その意味を思考し、行動に移しています。瞬間的 […]

塵も積もれば山となる

生きるとは何か - No.93 2019年8月3日発行

 1.一瞬先はわからない人生 7月末に初めて本を出版しました。その本を手にしたときに、ささやかな努力の跡が、そこには目に見える形であるのを実感できました。小さなことでも、目的を持って継続することで何らかの結果がでるものだと思いました。長年にわたり続けることができたことは、本当に幸せなことであるとも気づきました。考えてみ […]

仏教はどのように伝来したか

生きるとは何か - No.4 2019年7月1日発行

1.仏教の原点をふり返ってみる 自分の心の中を覗いて見たことがありますか。頭の中では、常に考えが浮かんでは消え浮かんでは消えています。その内容も、あっちに飛び、こっちに飛んで捉えどころがありません。足を組み、背筋を伸ばし、姿勢を整えて、意識を呼吸に集中していても、すぐに全く別の思いや思考が割り込んでくる経験はあると思い […]

日本の伝統と神道

生きるとは何か - No.89 2019年6月1日発行

1 新元号に思う 平成31年4月1日に新元号が「令和」と発表されると、少しの驚きをもって多くの人たちの喜ぶ表情がテレビで放映されていました。平成は、天皇の崩御により改元され、悲しみの中にあって迎えたので、新元号に対する感情は控えめで、静かに新しい時代を迎えた印象が残っています。しかし、今回は皇位継承に先立ってなされ、新 […]

身体は粒子の集合体

生きるとは何か - No.76 2019年5月1日発行

今を生きるしかない生命  平成30年も既に一カ月が過ぎましたが、多分、誰しも時間の過ぎるのは何と早いことかと気付いていると思います。私は、自身の体について1年を振りかえって見ると、体力も容貌も確実に変化して、有限な時間が一日一日と確実に減っていることを感じます。突き詰めれば、この身体は、留まることなく変わっているのです […]

身体は無常の流れ

生きるとは何か - No.2 2019年4月1日発行

日常、私達が見ている世界にあるものは、実際に在る物(実相、物質)として認識しています。山や川など姿、形は変わっても過去から未来まで存在すると思っています。我々人間を含めて身の回りの動物や植物など、存在するものは絶えず変化していることは分かっているが、この私という実体は変わらずあると感じます。仏教が教える基本に「諸行無常 […]