2019年 6月 の投稿一覧

仏教はどのように伝来したか

生きるとは何か - No.4 2019年7月1日発行

1.仏教の原点をふり返ってみる 自分の心の中を覗いて見たことがありますか。頭の中では、常に考えが浮かんでは消え浮かんでは消えています。その内容も、あっちに飛び、こっちに飛んで捉えどころがありません。足を組み、背筋を伸ばし、姿勢を整えて、意識を呼吸に集中していても、すぐに全く別の思いや思考が割り込んでくる経験はあると思い […]

人生の意味を問う(2)

日々のこと - No.4 2019年6月16日発行

病気や事故、自然災害などで親しい人を亡くした時、深い悲しみや無常観を感じ、気力も落ち込みます。どのような原因であろうとも、あらゆるものからやがては離れることになるのは、自然の摂理からすると当然のことが起きているだけです。冷静に次のやるべきことを、淡々と理性的に行動に移すべきですと言うと、世の中では人情も、哀れみもない冷 […]

人生の意味を問う

日々のこと - No.3 2019年6月8日発行

人は何のために生まれてくるかとの問いは、永遠のテーマとして昔からあります。川崎市で起きた中年男性の小学生殺傷事件や、幼い子供への両親の虐待など痛ましい多くの事件を聞くにつけ、生きる意味など問うこと自体が空しく思えてくる状況です。人は生まれる時に、どんな環境(国、地域、家庭など)で誕生したかで、自身ではどうすることもでき […]

出家者とは名ばかり

日々のこと - No.2 2019年6月3日発行

6月1日の91回目の輪読会でテーマにしたのは、現代日本仏教界の堕落を嘆いている高野山真言宗管長の宗派内の機関誌(六大新報、2006年新年号・巻頭文)に寄稿している内容に驚いたからです。 「今、我ら高祖の末徒を称したる者の様たるや如何? 真言行人に三蜜の鍵もて庫を開けたる者なく、顕薬施して塵苦を払ふの人も無し。ただ手に蜜 […]

無常とはエントロピーのこと

日々のこと - No.1 2019年6月1日発行

仏教を語るスマナサーラ長老の文章の中に「モノではなく機能に注目する」という言葉が出て来て、そこで語られるのは、エントロピーのことでした。宇宙が膨張過程にある今は、いつでもエントロピーが働いています。エネルギーはいつでも発散してばらまかれていて、止まらないのですと。仏教で無常と言っているのは、このエントロピーのことですと […]