人生悠然

見えない敵との戦い

生きるとは何か - No.20-4 2020年4月1日発行

昨年12月末から新型コロナウイルスの感染症が中国で蔓延し始めたとのニュースを他人ごととして聞いていました。2月に入ると中国は爆発的感染拡大で地方都市の閉鎖、3月にはヨーロッパに飛び火し、イタリアでは局地的に急激な感染拡大(オーバーシュート)が発生し、医療崩壊したとも言われています。世界中に蔓延しWHOはパンデミック宣言 […]

日本を救ったブッダの言葉

生きるとは何か - No.20-3 2020年2月29日発行

1945年8月15日に日本は無条件降伏をしました。 毎年、この日はTVや新聞で終戦記念日として報道され、長い悲惨な戦争が終わったと安堵した日であると記憶しています。しかし、国際的には終戦処理として敗戦国にたいする賠償や責任の追及が始まった日でもあります。その大きな節目が1951年9月6日に開催されたサンフランシスコ講和 […]

真理はまわり道しないと分からない

生きるとは何か - No.20-2 2020年2月10日発行

般若心経のこと やるべき仕事や究めるべき研究をしている時は、それに没頭し充実感を感じています。しかし、第一線を離れ、シニア世代になると自由な時間が増えるに従い、不満足な、物足りない心になります。そのような時に、人生をふり返り仏教でも勉強してみようかと思い、名前が知られている般若心経の注釈や解説した本を買い求めますが、途 […]

権力者の落ちる罠ー人格失格

生きるとは何か - No.20-1 2020年1月1日発行

2019年の年末になって秋元国会議員が逮捕された。彼はカジノを含む統合型リゾート施設(IR)事業法案を成立の中心人物でした。容疑は日本参入を目指していた中国企業からの収賄容疑であった。3年前にIR整備推進法が成立するとすぐに中国企業が日本法人を設立して、接触を図り、積極的なアプローチをしていたようです。 権力を持った途 […]

良寛の里を訪ねて

生きるとは何か - No.90 2019年12月2日発行

1 観光資源になる良寛さん 良寛と言えば、寺も持たず托鉢だけの生活をし、納屋のような粗末な小さな草庵に住み続けた僧侶というイメージがあります。4月下旬、桜の花が散り始めた新潟県燕市の弥彦山と峰続きの国上山(くがみやま)の中腹にある五合庵を訪ねました。良寛が40歳の頃からおよそ20年間過ごしたとされている草庵で、傾斜地の […]

歴史に学ぶ自然災害への対応

生きるとは何か - No.96 2019年11月8日発行

今年に入ってからは6月に集中豪雨による土砂崩れや河川の決壊、真夏の猛暑、10月には台風被害が激甚化しています。千葉県では15号台風の強風により建築物への甚大な被害、加えて電柱や樹木の倒壊で長期間の停電を余儀なくされました。被害の片付けも終わらないうちに、19号の豪雨災害では東日本や東北地方の広範囲な地域で、多くの河川が […]

刻々と過行く「いのち」のながれ

生きるとは何か - No.95 2019年10月12日発行

目の前にあるあらゆる事象は、私たち自身を含めて刻々と過行く「いのち」の流れなのです。漠然として見ていても、光によって運ばれた目の前の事象は脳のなかで再編成されているので、気づくことはできません。ここで出番になるのが仏教です。特にテーラワーダ仏教では身体と心の動きをありのままに観察するヴィパッサナ瞑想という実践法がありま […]

庶民のなかの仏教

生きるとは何か - No.88 2019年9月1日発行

1.庶民に愛される円空 江戸時代に庶民の中に仏の教えを広めるために、一人の僧侶が、素朴な木彫の仏像や神像を各地の寺や神社に奉納し、さらには村人の求めに応じて小さな仏像を与え、それが村のお堂に祀られています。 遊行の僧円空(1632~95)は1666年以降、30年各地を巡って修業を続け、造仏に励み、生涯で12万体の仏像を […]

心は電気仕掛け

生きるとは何か - No.92 2019年8月10日発行

  「心の寿命は一瞬です」というスマナサーラ長老の言葉を科学的視点から理解するためにまとめた資料です。 1. 心はどんなもの 心はどんなものかと問われれば、形もなければ匂いもない、身体のどこにあるかと考えてみると脳にあるのでしょうと答えると思います。私達はいつも何かを知覚して、その意味を思考し、行動に移しています。瞬間 […]

塵も積もれば山となる

生きるとは何か - No.93 2019年8月3日発行

 1.一瞬先はわからない人生 7月末に初めて本を出版しました。その本を手にしたときに、ささやかな努力の跡が、そこには目に見える形であるのを実感できました。小さなことでも、目的を持って継続することで何らかの結果がでるものだと思いました。長年にわたり続けることができたことは、本当に幸せなことであるとも気づきました。 7年間 […]